朝目が覚めたら房総半島…掘りレポ

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久々なんですが、5日連続で掘りに繰り出してました。
ここからは、OLのようなふわっとしたランチ写真・観光風景の写真なんかは一切出てきません。あるのは“冴えない男のロードサイドストーリー”になっている事をお断りしておきます (苦汗) 最低な駄文になりますので、早めにこのページを離れ、時間を有効に使われる事を激しくお勧めします。

普段は週2回くらいなんですが、結果的に5日連続になったのは掘れない日が続いて若干ムキになってたわけです。

この日は、4日目・疲れを感じてたので今日は軽めに、何て思いながら何気なく朝起きて炊飯ジャーを20時くらいにセットして、久々に千葉方面を攻めてみようかなと家を出ました。そのくらいに戻る予定が、掘れない→もっと東へ→掘れない→もっと遠くへ 気がつくと、房総半島を南下してました^^; 何となぁ〜く、掘れるまでは帰れないな!?と開き直りもう1日掘るかと、覚悟を決めて男の車中泊へ突入しました。

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そんな、成り行きで目が覚めたらこの位置まで。単純に三浦半島より南にいることへおやおや感が否めない訳です。冬場で行ける場所も限られているし、南だったら走れるだろうと、一路・館山の方へ車を走らせ道すがらには“ひもの”と書かれたのぼり旗が見られたり、日常からかけ離れた世界にいるという事を実感し、さらに日帰り温泉・個人の釣具屋など様々なご当地感から、徐々に気持ちが追いついてき始め風景と感情がシンクロしていった。

走りながら国内を放浪していた15年くらい前に、この辺に来たことを思い出してました。普段は、全く思い出すことが無いのが不思議です。ここからは、マップの星マークを目指して、周遊してく感じなので行ける場所も限られてるのでのんびり。だいたいが1度このブログに登場した場所なので住所などはディガーズマップにあります。この時点でドライブ確定だとは思ってました。

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冴ない頭でぼーっとしながら…ふと海側を覗いたら、対岸の神奈川越しに富士山が見えました^^o
長期の旅掘りでは、たびたび富士山にはお世話になっていて”カンフル剤”で、存在感が気持ちを”フレッシュ!“にしてくれます。

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ひと昔前の名残か!?リサイクルショップをバラエティショップと呼ぶチョイスは。朝一は、バラエティショップ“ナナ”  見るからに人っ気がない感じがしたのもつかの間!! 差し押さえの立て札が立ってました。入り口付近は大荒れ。(閉店してました^^;)

ここ数年は社会情勢が不安定で景気も悪く、どこのリサイクリル屋もバキバキ感がないところは大概がギリギリの運営をしているアルアルですが。神出鬼没の沼や湿地帯のようでミステリーが眠っていると、自分勝手なミステリーを想像してドライブ。房総半島は、恐らく過疎化の一途を辿り人口減少を止められない地域なんだと思うのですが。時代が元気だった頃の弾けた無駄な造形の建物やヨットハーバーなどが視界を通り過ぎ心を保養してくれた。海外線へ山が迫る地形も不思議なバランスだし、車で移動する節々に非日常を感じられ、ドライブするには面白い場所でした。

伊豆半島や三浦半島にも、近い半島特有の秩序ってのがあるのを想い出した。何をしてるのかわからないが、何も無い道端でボーッと立っている老人を見かけたり、何を話してのかわかりませんが縁側でご年配の方々が笑顔でニコニコされていたりと。こういった場所は、人間が本当に個性的で時間が止まってるような錯覚に陥る。普段ネットの秩序で完結してしまってるので、それ以外の秩序に触れられるとても興味深いエリア。


更に、iTunesをシャッフルプレイしていたら、変なタイミングでジャザノヴァのあの曲のネタが収録されている、このアルバムを1時間半ほど聴くことになり、非日常的なぶっ飛んだ世界観でタイムトリップしてしまったような錯覚に陥る。可能であればこの作品を再生し、知らない土地を旅している事を思い浮かべていただけると、音楽の効果が拍車をかけた道中だったのが少しでも伝わるのではないかと思います。

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ピンポイントでメインの掘りをこなし、レコードの鮮度が悪いなら悪いなりに“凌ぎ掘り”(全部見る掘りのスタイル)をするしかない。数日は、ほぼこの“凌ぎ掘り”をやっていた性か!?左手が鈍い筋肉痛になっていてダルい。(主に7inchは抱えて左手を支点に右手でパラパラ) 末端の現場では7inchのジャケなしを狙う他なくて、山勘で適当に7inchを買ってみた。

館山市は個性的だった。どの街に行っても、モールがあってスーパーやファミレスなど似たような便利な街ばかり(いわゆる70点くらいのアベレージ)とは違い、固執した街並みをとても新鮮に感じた。館山市を過ぎてしまえば、次の場所までは1時間以上はドライブ。車中の音楽は”Harumi”のままで異様な世界観が風景と織り交ざりなんとも言えない。70年代な風景と音楽で気分も70’s。この時点で、自分がここに来た目的からだいぶ遠いところへ離れて旅をしていた。

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入り組んだシーブレイクスを抜けて鴨川の市内へ。鴨川はかなり賑わっていて、鴨川シーワールドなんかもまだあって海や建物にはリゾート感もあった。日常から解放され好奇心に支配され、普段しまい込んでいる感情が湧き出てきてしまい、意識が散漫になっていた。

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グーグルマップスには出てこない、気になった骨董屋・古本屋には小まめに車を止めてレコードを確認。やってる人のテンションや個性が面白くて、もはや有っても無くてもいいかなという気分になっていて、どうやらかなり楽しんでました。その中で、ガソスタにある本屋に寄ってみたり、ある骨董屋では…

「レコードって置いてます!?」
「・・・・・・」(目の前にいるおじさんは僕の声は聞こえているが答えがない。)
「んー、無いかな!?」(1分くらいたって)

「無いんかいって」心の中で突っ込んで
「すいません、ありがとうございましたー。」
店を出て外でタバコに火をつけて車に乗ろうとしたら
「マイケル・ジャクソン!」(かなり大きな声が建物の方から聞こえた)
「なんですか!?それ??」(一瞬驚いて、おじさんに確認)
「1枚あるけど」(あ、レコードの事かと)
「あ、それは大丈夫です。すいません。」

伝わりづらいかもですが、無いかなぁって必死に探してくれたであろうおじさんの優しさと人柄に完全に魅了されてしまった。何だ、あのオジさんは最高かよ!?って思いながら移動を再開。おじさんの間合いが最高で、僕にはかなりの珍事で、その後も車中では思い出し笑いでした。数十分後には、欲しいとか関係なくアレは買うべきだったとすら思わされた。そのぐらい強烈な出来事だった。

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“Harumi”が終わる頃には、次のリサイクル屋に到着。ここもレコードの動きは鈍かったが、車のナンバーを見たリサイクル屋のおばさんが、数枚買ったレコードを値引きしてくれ、みかんを持たされ長いようで短い2日間の旅が終わった。

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山勘で買った、”ファンファン節と宵街小唄”が微妙な歌謡具合でよかったです^^ 結果的には、移動で使った交通費と食費を持ってユニオンへ直行すれば漏れなくちょっとしたレア盤が1枚買えたっていう感じです。そういったことはザラなので、終わりのない掘りの世界へ超念写!””!